サイクリング編
1 決断
2 ヒッチハイクの極意
3 ポルシェは快適
4 作戦
5 天敵
6 タスマニアへ行こう
7 時間にルーズ
8 タスマニア上陸
9 予定変更
10 車が来ない!
11 別れる
12 飛ぶ
13 Hobart
14 その声は
15 ライバル登場
16 またね
17 炎天下の出来事
18 タスマニア最後の夜
19 いゃっほーっ
20 シドニーへ帰還
21 北へ
22 山崎日本へ帰る
23 グリーンアイランド
24 ケアンズの夜は更けて
25 イナゴ大発生
26 エヤーズロック
27 アリスの風
28
ツアー編

その8 タスマニア上陸


デボンポート、すなわちタスマニアの北側中央に位置する町に船は着いた。
このタスマニアには鉄道が無い。
移動手段は車だけ。
ヒッチハイクは可能なんだろうか?
そんな疑問はすぐに晴れた。
フェリーを降りてすぐに車が向こうのほうから止まってくれたのだ。
Lounceston行きのリフトだった。
とりあえずHobartを目指しているので、喜んで乗せてもらった。
うーむ。ここはなかなかいい所だ。
Louncestonに着いてユースホステルに宿を取り、そこで若い女性3人のグループと知り合った。
彼女達はアデレード大学生で夏休みを利用して、ここタスマニアをヒッチハイクで旅行するために来たというのだ。
手前からスーザン、キャサリンそしてマギー。
この桟橋で彼女達は昼飯だと言いながら生のニンジンをガシガシかじっている。
僕はそれを見て、こいつら・・・・ウサギか・・・・と思った。
なんでも、年頃の女性達はダイエットと称してこういった食事を取るらしい。
僕はその横で釣竿を下ろす。
餌はとりあえずパンの耳である・・・・・。
そのパンの耳でも魚が釣れてしまうのが、このオーストラリアのいいところで、魚がアホなのか、僕の腕がいいのかその当たりは微妙なのだが、とにかく手当たり次第なんでも針に付けて海へ落としてみるのが僕の魚つりの流儀なのです。
案の定釣れた。
なんという名前の魚なのかさっぱり判らないが、とにかくサバよりでかい平べったいのが釣れた。
早速彼女達に「どうだ」とばかりに自慢して、ユースホステルに帰って「お造り」をご馳走した。
ここでもやはりワサビが無いのが残念だったが、新しい魚は醤油だけでもおいしい。
彼女達はというと「No bad」 すなわち「悪くない」という言い回しをした。
言葉を変えれば、あまり好きじゃないが、食えないことも無いとも取れる言い回しではある。
まあ、魚を生で食べる習慣が無い国の人間にローフィッシュを初めて食わせて「おいしい」と言うとは思ってはなかったが、まさに的を得た言い回しではある。
しかし、彼女達は屈託が無い。
初対面の外国人のわたしにもまったく飾り気が無く、親しく話してくる。
中でもキャサリンは背丈が僕よりもずっと小さく、可愛い。
僕よりひとつ年下の癖にぼくの頭を撫ぜて「Good Boy」というのは少し頭にくるけど、憎めない。
もしかすると・・・・・・・恋の予感。

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