サイクリング編
1 決断
2 ヒッチハイクの極意
3 ポルシェは快適
4 作戦
5 天敵
6 タスマニアへ行こう
7 時間にルーズ
8 タスマニア上陸
9 予定変更
10 車が来ない!
11 別れる
12 飛ぶ
13 Hobart
14 その声は
15 ライバル登場
16 またね
17 炎天下の出来事
18 タスマニア最後の夜
19 いゃっほーっ
20 シドニーへ帰還
21 北へ
22 山崎日本へ帰る
23 グリーンアイランド
24 ケアンズの夜は更けて
25 イナゴ大発生
26 エヤーズロック
27 アリスの風
28
ツアー編

その11  別れる


朝になってよく見たらこのユースホステルはなかなかいい感じのところだ。
なにしろ昨日ここに到着したのが暗くなってからなので、ぜんぜん見えてなかったのだ。
建物のすぐ前に小川が走っていて、あたりは草原に囲まれた一軒家という状態。
その小川で顔を洗ったあと、この後の予定についてみんなで話し合った。
キャツシーたち一行とはやはり別れて行動しようということにした。
なぜなら僕自身も昨日のことは少し反省材料で、この後もキャシーと行動をともにしているとどんどん別れが辛くなりそうで、今のうちに別れてしまいたかったということもあった。
キャシーたちはPort Aertherへ向かうという、僕はHobartを経てPort Aerther向かおう。
こうすれば一日の誤差が出来、途中ですれ違う形になるだろう。
そのうえ、彼女たちのその後の予定は何一つ聞いていないので、本当にこれっきりになるだろうな。
すごく辛い別れだけど、違う国に生まれたこと、今の僕が目指しているものの中にキャシーの存在は必要がないということ、もしかすれば必要なのかもしれないんだけど、その答えが出せない未成熟な自分自身であったのは確かで、そんな自分の感情だけでキャシーを巻き添えにしたくなかったことだけははっきり言える。
後ろ髪を引かれる思いで彼女たちを見送った。
キャシーは何度も何度も僕の方を振り返り、小さく指を唇に当て僕に投げて寄こした。
その仕草はかえって僕の気持ちを抑えきれなくさせるので、僕はすぐに建物の中へ入りカーテン越しに彼女たちを見送った。
僕の一方的な申し出をキャシーは納得してはいないだろうな・・・。
好きだから別れようなんて考え方はきっと日本人独特の考え方だろうな・・・とか、いろんな思いが巡る。
結局結論の出ないことをあれこれ考えた挙句、気持ちを切り替える意味でHobartについての情報をいろいろ調べることにした。
昨晩僕とキャシーの頭をゴツンとやってくれたユースホステルのParentsのおじさんに聞いてみる。
おじさんはHobartに行くなら軽飛行機で、近くの国立公園までフライトをすればいいと教えてくれた。
料金もそんなに高くないというので、気分転換に行ってみるつもりになった。

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