サイクリング編
1 決断
2 ヒッチハイクの極意
3 ポルシェは快適
4 作戦
5 天敵
6 タスマニアへ行こう
7 時間にルーズ
8 タスマニア上陸
9 予定変更
10 車が来ない!
11 別れる
12 飛ぶ
13 Hobart
14 その声は
15 ライバル登場
16 またね
17 炎天下の出来事
18 タスマニア最後の夜
19 いゃっほーっ
20 シドニーへ帰還
21 北へ
22 山崎日本へ帰る
23 グリーンアイランド
24 ケアンズの夜は更けて
25 イナゴ大発生
26 エヤーズロック
27 アリスの風
28
ツアー編

その14  その声は


Hobartを後にして、Port Artherへと向かう。
今頃キャシー達は反対方向であるこちらへと向かっていることだろう。
僕のヒッチハイクは相変わらず順調で、僕を乗せてくれた車は途中で2.3箇所美しい景色のところへ案内してくれたりしたのだが、それでも午前中にPort Artherへ着いてしまった。
このポートアーサーはイギリスの刑務所が現在なお同じ形で残っているということで観光地のようになっている。
あまりにも早く到着してしまったので、ユースホステルへブックインする前に刑務所の見学でもしておこうと思い、大きなかばんを持ったまま刑務所の入り口にある塔に差し掛かったとき、その声が!!・・・・・・・。
「Hori!」
紛れも無いキャシーの声だ。
僕は驚いたと同時にもう一度会えたことに対して素直な気持ちで嬉しかった。思わず駆け寄り、キャシー達の座っている芝生へ飛び込んだ。
「どうしたの?どうしてここに居るの?」と僕が聞く前にキャシーは僕に精一杯話す。
「あのね、ああでこうで、こうだからこうなのよ」
あまりの早口で説明するのでよく聞き取れなかったが、要するに「昨日のヒッチハイクがあまりうまくいかなくて、ここに着いたのが遅くなってしまったから、ポートアーサーの見学が出来なくなったので、もう一日ここに滞在しようということになったの」といったことらしい。
「やはりホリと組んでヒッチハイクしたほうが安心だわ」
人の気も知らないで、無邪気に言ってくれるよな・・・・・・・・。
でも、嬉しい。
キャシー達は刑務所の見学は済ませたので、この芝生に座ってみんなに絵葉書を書いているんだそうな。
「僕のカバンとギターの見張り番をしておいて」
と言い残して、僕はポートアーサー刑務所の見学に出かけた。
ちゃっかり団体のツアー客に紛れ込んでコンダクターの説明に耳を傾ける。
「ふむふむ」「なるほど」と判るほど英語が優れていないが・・・・・・・。
一通りの見学ツアーを終えて芝生へ戻ってくると今度はキャシー達の昨日の出来事の説明が始まった・・・・・・・・。


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