サイクリング編
1 決断
2 ヒッチハイクの極意
3 ポルシェは快適
4 作戦
5 天敵
6 タスマニアへ行こう
7 時間にルーズ
8 タスマニア上陸
9 予定変更
10 車が来ない!
11 別れる
12 飛ぶ
13 Hobart
14 その声は
15 ライバル登場
16 またね
17 炎天下の出来事
18 タスマニア最後の夜
19 いゃっほーっ
20 シドニーへ帰還
21 北へ
22 山崎日本へ帰る
23 グリーンアイランド
24 ケアンズの夜は更けて
25 イナゴ大発生
26 エヤーズロック
27 アリスの風
28
ツアー編

その22   山崎日本へ帰る


 今日は山崎が乗り込んだ船がシドニーからこのブリスベーンへ到着する日だ。
おかしなもので、日本へ帰る山崎が羨ましくも思える。
帰りたいという気持ちと裏腹の残りたいという気持ちが今のところ辛うじて強い。
ブリスベーンの港へ行く前にまだ少し時間があるので山崎に何か持って帰ってもらうものがあるかどうか整理してみることにした。
とりあえず撮り貯めたフィルムを親に届けてもらおう。
港へ行くと、我々が日本から乗ってきたオリアナよりかなり小さな船が停泊していた。
船に居る山崎と面会する手続きが必要だったが、そんなに面倒なものでもなかったので助かった。

 我々が日本を出るとき見送りに来てくれた人々も同じような手続きをしたんだろうな。
山崎を見つけるのもそんなに時間が掛からなかった。彼は入院患者のごとくベットに横たわっていたからだ。
船の中をうろうろされていたら見つけるのは大変だったろう。
彼は独りで居ると極端に行動範囲が狭くなり、一人でも友人が出来ると行動範囲が10倍に増えるというタチである。
 一方で彼は友達を作るのはすこぶるうまいので、何の問題も無いだろうが、この船に日本人が乗っているのかどうかが問題だ。
まあ、酒があれば誰でも友達にしてしまう特技を持っているので外人でもOKだろう。
「とにかく親にあったら元気にしていると伝えてくれ。」それだけを言い残し船を後にした。
山崎に会うためだけに1週間程度このブリスベーンに滞在したのだが、会った時間は1時間も無かった。そんなに話すことも無いし、あいつ自身もそうだったのだろう。
明日にでもケアンズへ向かって旅立つ。
 少しケアンズのことを調べておこう。


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