その7 シドニー上陸
とても楽しい船旅だった。

できればずっと船に乗っていたかった。
たくさんの人と知り合えたし、いろんなことを教えてもらった。
船で出会った殆どのオージー達は我々が自転車でシドニーからパースへ自転車横断するといったら笑い飛ばしてくれた。
「おー、クレージー」
そうかもしれないな。
彼らにとってアデレードから先の砂漠地帯は、「ナラボー」と呼ばれ車で横断するとしたら故障の少ない車を選び、水や予備のガソリンは無駄だとしても多い目に積んでいくという。
車が砂漠に差し掛かって万一故障したらすなわち「死」を意味する。
一本しかない道だが、殆ど車は通らない。
現在は携帯電話の普及によってそういった事故は殆ど無いとは思うが当時はそうではなかった。
山崎と二人船から下りたら2.3ヶ月シドニーで時間を潰して、さもオーストラリア横断を成し遂げたような顔をして日本に帰ろうか?というのも選択ワザの一つだよなとまじめな顔で相談した。
でもなぁ、それをやったらものすごく後で悔やむだろうな、というのが結論で、とりあえず行ける所まで行くべよということになった。
船で知り合った日本人仲間2人と一緒に同じく船で知り合ったオージーの家にその日の宿を提供してもらった。
シドニーの北に位置する
DeeWhyという高級な住宅地にそれはあった。
閑静な住宅街だが、海に近く、ヨットやサーフィンのメッカとしてManlyと並んでシドニーっ子たちの憩いの場として有名な場所でもある。
しかし、我々の気持ちはすでにパースへ向かって走り出していた。

明日はいよいよ・・・・・・・・・。
写真
上 シドニー入港の際ハーバーブリッジとオペラハウスを望む
下 DeeWhyの町並み。突き当りが太平洋
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