その41 Nullarbor Plain
CedunaからNosemanに至るこの1号線は通称Nullarbor Plainと呼ばれ、オーストラリアに住む人々でさえここを自転車で横断することは考えないという。
いや、オーストラリアに住むからこそ考えないと言ったほうが的を得ているかもしれない。
Null 「ノー」、 Arbor「木」を組み合わせたこの名前はすなわち木も生えない不毛の土地を示し、この砂漠地帯を知る人は、たとえ車で横断するとしても、信頼性の高い日本車を選ぶと言う。
全然関係ない話だが、ロールスロイスでこのNullarbor Plainを横断しようとした人が車のシャーシが折れてしまい立ち往生。
車に電話が付いていたので、連絡が取れたらしいのだが、ロールスロイス社はヘリコプターで飛んできて、シャーシを取替え、「このことは人に話さないでくれ」と言って修理代を請求しないで去っていったという。
ロールスロイスの車がNullarbor Plainにはかなわないと思われたくなかったみたいですな・・・。
はい、すんません、話を戻します。
今までは町ごとに日記を綴ってきたわけだが、ここから先は町が殆ど存在しないのと、景色も殆ど毎日同じで、人と出会うことも殆ど無く、書く事が無くなる。
毎日が1500キロというこの砂漠地帯を突っ切るだけに消化されるのだ。
そのため、この砂漠地帯の出来事はこのページだけに集約することにする。
少し文章が長くなるかもしれないが、我慢して読んでください。
Cedunaを出てから4.5日走ったところにEucla という町がマップに描かれているが、

これはドライブインが一軒あるだけで、とても町とはいえない。
まあ、アデレードを出てからは散々騙されてきたので、まったく動じなかったのだが、幸いにしてここは食料を仕入れることが出来たのでまだ良しとしよう。
なぜかこのドライブインの裏庭は日本庭園である。

この写真の説明。
砂漠で迎えた正月です。
紙に書かれた「明けましておめでとう」と、水筒の水でとりあえず正月を祝った。
一応、初日の出の時に撮った写真ですが・・・・夕焼けか何かわからんな・・・。
日本に住んでいる人はおよそ想像が出来ないと思うが、300キロという長い距離で高低差も無く一直線にまっすぐ走る道がNosemanの手前にある。
この距離は自転車で言うとまるまる2日間走る距離である。
パースの帰りにヒッチハイクで乗せてもらった車でここを通った。
時間は夜、時速150キロで走っていたが、遥かかなたで点のように見えた反対車線の車が約1時間後にすれ違ったが、その間その点に見えていたヘッドライトの位置が高さを含めて全然移動しないで大きさだけが変わった。
東京と名古屋間が高低差無く一直線でまっすぐ延びた道路を想像してもらえばいい。
しかも、その間すれ違ったのはたった1台の車で、普段ならその1台にも出会わない方が多いという。
きっと僕は運がいいのだ。
砂漠の生き物 へ