
| ステンドグラスで立体物を作る際の心得 |
| ステンドグラスで立体物を作るというのは決して簡単なことではありません。なぜなら、パーフェクトに組み上げる為には数多くの項目をクリアしないことには決して形成されることはないからです。 単純にざっとそれらの項目をあげてみましょう。
|
| 以上、最低5つの項目をクリアして初めて立体物ステンドグラス作品のフォルムが正確に組み上がるわけです。 しかしながら、これらの項目全てを完璧にクリアすることはプロの私自身にも不可能で、その都度何らかの影響で若干ながら形が崩れます。まあ、何度も繰り返しているうちにそれを誤魔化すというか、カバーリングが上手くなってまいります。 |
| 多角形のランプシェードを作ろう |
| 多角形ランプを作るうえで絶対的に必要なことは全てにおいて正確であることです。 ランプを作る過程では「おおよそ」や「これぐらい」といった尺度は通用しないことを覚えて下さい。 まず 第一に、パターンを見てみましょう。 もしそれが正確でないなら、はっきり言ってそのランプは作る前から失敗することを示しています。 もしあなたが本に載っていたパターンを使うなら、それが間違っていることに気が付かないかも知れません。 パターン本に書かれてある図面を絶対的に信用してはならないことをここで断言します。 その理由は、本に書かれたパターンは間違いなくコピーされたものであるということです。 すなわち、アーチストが発行者に送った図面をコピーしたものがパターンとして売られているので、コピー機が100%信頼の出来る正確さを持っているとは限らないからです。 わたしが過去に経験した例を挙げるなら、パターン本を正確に写し取り、それに従って作ったランプを組み上げる時点で角度の違いからいびつになってしまったということがあります。 その時点で左右の角度が微妙に違うことに気が付いても後の祭りです。 これから詳しく説明していく多角形ランプの作り方の各ステップにはおよそ見落としがちな盲点を書き出してみます。それぞれのステップに従い、正確な作業をすることで余計な時間を掛けること無く、結果的に美しい仕上がりのランプを生むことになります。 |
| ステップ1 |
| パターンが歪んでいるかどうか見るために、1枚の紙に非常に慎重に、そして正確にパターンを写し取ります。 そして、写し取った紙のパターンの真ん中に縦のラインを引き、そこを基準に真ん中で折り曲げて光に透かしてみましょう。さて、左右の角度や線の長さは均等になっているでしょうか? もしそれらが均等でないなら、先ほど引いた中心線の片側を消しゴムで消して書き直しましょう。 透明のガラスの四隅に適当な同じ高さの台を置き、その下に電球を置けば立派なライトボックスになります。また、それが面倒なら、ちょっと作業はやりにくいかもしれませんが、窓ガラスに紙を当てて透かしてもいいでしょう。 このステップで何を学んだかというと正確に書かれた図面をまず用意するということです。 それは大して重要には思えないかもしれないが実はこれが最もランプ製作には必要なことなのです。 |
| ステップ2 |
| 正しいパターンが出来上がったら、ピースごとに切り分ける為の型紙を作ります。 写し取るにはカーボン紙を使います。写し取る紙は少し厚いケント紙かボール紙を使うほうがいいかもしれません。写し取った後、その描かれたパターンに対して、ガラスの流れや模様を矢印で示すことで花や葉っぱに表情を出します。 そして、切り取ったあとバラバラになって判らなくならないようにピースごとの型紙に番号や色を書き込むことを忘れないようにしましょう。 |
| ステップ3 |
| パターンをピース毎に切り分ける際、1mmの両刃はさみを使うといいでしょう。 もしこれらのはさみが無い場合は鉛筆の線もしくはカーボンのラインの黒い部分が見えなくなるようにラインを切り取るという方法があります。 でも、わたしは両刃はさみを使わないで普通の鋏を使い、ラインの真ん中を切り取る方法を好みます。 そうするといやでもぴったりとガラス同士がくっつきますので、きわめて細いラインで仕上がります。 細いラインが必要ではないという場合には両刃鋏を使って型紙を切り取るほうがルーターで削る際、余分な時間が掛からないでしょう。 |
| ステップ4 |
| パターン図面上に今切り取ったパターン小片を置いて、それらが完全に一致したことを確認します。両刃鋏を使ってピースを切り分けた場合はそれぞれの小片の周りに下の図面に書かれた鉛筆のラインが見えるでしょう。 |
| ステップ5 |
| 次にジグをします。 パターン図面より少なくとも5センチ程度大きいボードを用意してください。 私は天井材の石膏ボードを使っています。 これはコパーテープを使ったステンドグラスには最適だと思っています。 また、鉛線(ケイム)の作業では12ミリ厚のベニヤ板を使います。ボードの上に図面を置いて四隅をテープで止めます。そして、型枠にする材木もしくはモートンレイアウトブロックを使って図面のラインに沿って釘で打ち付けます。 私の場合は裏側に粘着テープの付いたエンビの建築資材をこれらの代わりに使っています。安価である上に石膏ボードに穴が開かないので便利ですが、手に入りにくいのが難点です…・・。 ここで念のためにもう一度定規や分度器を使って仮枠が正確に成されているかを確かめます。 |
| ステップ6 |
| 多角形ランプの一面ずつのガラスを切りはじめるのが無難です。慣れないうちは一度に全てのピースを切ってしまって沢山のミスが最後に重なってしまうのを避ける為です。 さて、この段階で心がけることは枠に面する部分のピース、すなわち外側に面するピース全てが枠にピッタリと触れている状態が必要です。もしそのピースが歪んでいるようなら削るべきです。小さすぎるなら切りなおすほうが無難でしょう。これが一面ずつのパネルを切りそろえる理由です。 |
| ステップ7 |
| それぞれのパネルにカパーホイルを巻き、はんだ付けをするとき、エッジの部分すなわち、隣の面と接する部分にはんだをしてはいけません。それは次の段階でそれぞれのパネル同士を接合するときに滑らかなラインを妨げるからです。 次にそれぞれのパネルを仕上げるとき、暖かい洗剤の入った水でそれぞれを洗って、そして十分に乾かします。 |
| ステップ8 |
| それぞれのパネルを横に並べて上下の幅が揃っている確認をしてください。 もし揃っていない状態なら、あなたはこれまでのステップの中のどこかでミスを犯していることになります。致命的な間違いだったらこの段階で完成品にはあまり期待しないほうがいいでしょう。 パネル下部左右の角度が違っているようだったら最悪もう一度ハンダを取り払って新しくステップ5からやり直さなければなりません。 |
| ステップ9 |
そして最後の部分は少しテープを余分に伸ばしておくと最初のパネルと最後のパネルの連結に役立ちます。 電工テープは使わないほうがいいでしょう。なぜならそれ自身が伸びる素材で出来ているからです。ある程度のハンダ工程が終わる前にテープが伸びてしまうとパネル同士に隙間が出来、形が崩れてしまう恐れがあります。また、テープの代わりにワイヤーとクリップを使う方法もあります。こちらのほうが完璧に形を整えてくれるので安心です。私はこれを使っています。 |
| ステップ10 |
| テープを貼った方を裏向けにしてランプを持ち上げる。 a) 多角形の真ん中の二つあたりのパネルの下に左手の中指と人差し指を入れます。 b) ゆっくり持ち上げます。最初と最後のパネルが揃うまで引き上げます。 c) 右手で最初と最後のパネルを揃えます。 d) 互いに揃ったパネル同士を伸ばしたテープで連結します。 |
| ステップ11 |
逆さまにすることで頂点が揃います。それぞれのパネルが同じ長さであることを確認するために、パネルのセンターからパネルのセンターまで、反対側のパネルの間の距離を測ることができます。 このランプの場合6面ですからパネルの間1と4、2と5、3と6、の距離を測ります。 もし寸法がそれぞれに違うようならパネルの形を調整してください。 パターンが正しければほぼきれいな形に揃うでしょう。 |
| ステップ12 |
| それぞれのパネルの底の接合部分にはんだを仮止めします。 はんだが平らになっていることを確認してください。 それが再びひっくり返されるとき、ランプのかさの水平性に影響を与えるような大きいはんだを残さないようにしましょう。 |
| ステップ13 |
| もう一度ランプをひっくり返して、今度は頂点にそれぞれのパネルの接合部にはんだを仮留めします。 もしランプのかさが平らにテーブルの上に置かれているなら、ガタガタしないような状態で立ちます。 今度は大まかな部分、特にパネルの中でも接合部の部分同士を仮止めします。仮止めが終われば保護テープを剥がします。ホイルに対して45度を目安で穏やかにテープを取りますとカパーホイルを剥がすことも無くきれいに剥がれるでしょう。 |
| ステップ14 |
| ランプシェードの最上部の周りに銅ワイヤーをはんだ付けします。 18ゲージワイヤーを使うといいでしょう。 ワイヤーには前もってハンダでメッキをしておいてください。 頂上の縁のガラスの中央を目安にゆっくりとワイヤーをはんだ付けにします。 ランプのかさの上にワイヤーをはんだ付けにするとき、慎重にゆっくりと行ってください。 ガラスはまっすぐですから、多角形ランプの場合は当然折り曲がりの部分が出来ます。その部分は先の細いペンチで針金を曲げましょう。絶えず針金はガラスの真中に置かれる状態にしましょう。 |
| ステップ15 |
| キャップをメッキします。キャップは事前にスチールたわしで磨きます。必要に応じて表面の油分を取り去る為に強力な洗剤を使うことをお勧めします。そして、ハンダゴテの先をキャップの穴に突っ込んでキャップの色が少し変わる程度熱します。熱くなったキャップは手で触らないようにしましょう。念のために軍手をはめてペンチやプライヤーでキャップを持ち上げ、ハンダをしていきます。 フラックスをたっぷり付けてハンダは決して沢山付けないこと。ハンダコテの先に取り上げたハンダを伸びるだけ伸ばしてください。薄く伸ばせば伸ばすほどきれいに仕上がります。 |
| ステップ16 |
| キャップをシェードにはんだ付けにする前に、ランプのかさが平行であることを確認するために水平器を使います。 そして余分に盛られた仮止めのハンダなどが無いようチェックしておいてください。 |
| ステップ17 |
| ランプシェードの上にキャップを置きましょう。 外周エッジに被さる大きさのキャップを使い、 それを正しくセンターに置いて、再び水平器を使います。 それが四方八方に対して水平になるようにキャップを動かし位置を調整します。 |
| ステップ18 |
| キャップにハンダで仮止めをします。慎重に水平を保った状態で仮止めしてください。パネル接合部がキャップを仮止めする位置です。垂れたハンダが各パネルのラインの上に流れるでしょう。流れたハンダは無駄にすることなく仕上げに使えるので一石二鳥です。 いくつかの部分が仮止めできたら今度はランプシェード少し傾けてハンダがしやすい角度に傾けながら確実に接合してください。 |
| ステップ19 |
| 内側のパネル接合部をはんだ付けします。 それぞれの接合部の上にハンダを薄く盛り上げます。 傘がこのポジションにあるうちに、内部の一番下のエッジをメッキにします。 |
| ステップ20 |
| 外側の接合部をはんだ付けすることができるように、ランプシェードを支えるための工夫をしなければなりません。ハンダは絶えず地面と水平の位置を保っていないと鉛自体の重さで流れてしまいます。 すなわちハンダ面は前後左右に対して水平でないと美しく仕上がらないということです。 アマチュアの方はそんなに多くのランプを作り出すわけでもありませんのでランプシェードがきっちり収まる程度の大きさのダンボール箱を用意して、その中にタオルでくるんだレンガを入れたり新聞紙を丸めて入れ、ランプシェードが水平になるように回転させながら使うのがいいでしょう。 いろいろな会社からランプを水平に保つ為のポジショナーが出ていますが、大掛かりなものでなければ、エメラルドレインボーランプウエッジというのが20ドル程度で売られています。 まだ試したことは無いのですが、おおよそダンボール箱で代用しているのと大差は無いとは思います。私が使っているのは自作のレベルキーパーという道具ですが、仕組みは簡単ですので、自分で作ってもいいでしょう。 他には360度回転するシェードを支えるボルトの先にキヤップを固定するタイプのものもありますが、確実な仕事が出来る代わりに値段も少々高く、アマチュア向きではないので、ここでは省略します。 外側のジョイント面のすべてをはんだ付けして、そしてキヤップが付けられ、それぞれのジョイント部をなだらかな半田で盛り上げる。 外の一番下のエッジをメッキします。 |
| ステップ21 |
| 外部のハンダが終了したら、ランプの内側をチェックして、表面の隙間から垂れてツララ状になったハンダなどを平らにします。 |
| ステップ22 |
| シェードを逆さまにし、ステップ14でトップ周りにしたのと同く、シェードの底にあらかじめハンダメッキされた18ゲージ銅ワイヤーをはんだ付けします。
ワイヤーを仮止めしたのち、その上から適度にハンダを盛り上げていきます。この作業は面倒だけどシェードを長く保つために実に重要なことなので我慢強く行ってください。ワイヤーが見えなくなる程度の半田を盛り上げてください。 |
| ステップ23 |
| 暖かいお湯を使って完成したランプを洗いましょう。 私はすべてのエッジきれいにするために歯ブラシを使います。 海綿スポンジの硬い部分でこすってやるのもいいでしょう。ただし、ランプシェードの最下部のテープにハンダを軽くメッキされた部分に関しては対角線方向からは擦らないようにしてください。これら端の部分は銅テープがはがれやすいので必ずテープが巻かれている方向に対して洗ってください。 この後、パティーナを使って着色、もう一度洗って完成です。 |
| ステップ24 |
| ランプスタンドにシェードを取り付け、あなたの新しい作品を眺めてその美しさにため息をついてください。 |
| ぺージトップへ |
|
© 2005 yumeglass Hakusan• All Rights Reserved 夢グラス白山 堀口健二郎
|