7日目 バス移動 Portland〜San Francisco
夜の9時50分発、サンフランシスコ行きのバスに乗る乗客はかなりの人数になるようだ。
5時にはすでにバス入り口ゲートは荷物の行列が出来ている。
行列を作るのには理由があり、バスのチケットには座席の指定がないので、定員の人数をオーバーした場合は乗せて貰えない事になってしまう。
人数分だけのチケットを販売しているはずなのだが、どうしてこんな事になるかというと、バスにはフリーチケットというのがあって、どこからでもバスに乗れるメンツが加わってしまう為だ。
そんな訳で、出来る限り予約したバスに乗りたいので、自分の座席を確保するために列を作るのだが、早い人は半日前から並んでいる。
並んでいると言っても、それぞれに荷物をその場に置いて、好き勝手な場所に座ったり、外へ出かけたりしているので、人間の姿はその場には無い。
ツアーなどで海外へ行くと自分の荷物から目を離すなと、良く言われるが、ここでそんなことは通用しない。目を離すどころか、本人不在なのに荷物だけが置かれてある。誰でも勝手に持っていこうと思えば「どうぞお好きなように」状態な訳で、さすがの僕も、その仲間に加わることにした。
盗られてまずいものだけをリュックに詰めて、邪魔になる車付きの大きな荷物を、本人の代打で列に並ばせて夕食を求め、表へ出た。

「ギヨッ!」なんじゃこりゃと言う料理が出てきた。 バスステーション近くの中華料理屋で料理を頼んだところ、出されてきた皿の大きさに驚いたのだ。まぁ、この頃になるとアメリカで出される料理の量が大体見当はつき始めていたのだが、その認識を遙かにオーバーしている量だと新ためて驚愕してしまう・・・・。もう・・堪忍して・・・ゴメンやから、虐めないで>< 元々中華料理というのはお客さんが残してくれるくらいの、ボリュームでもてなすのが流儀らしいのだが、それにも度があると僕は思うのです・・・・・。揚げた豆腐と豚のベーコン丼もどきを注文したのだが、揚げた豆腐だけで腹が膨れてしまい、とても下に隠れているご飯まで到達できない。
写真では大きさが判りにくいとは思うが、箸の長さが、日常日本で使う箸の1.5倍はあると考えてください。そして、水が入っているグラスが中ジョッキ程度とお考えください・・・。更に皿の大きさが、便座の大きさに匹敵するとお考えください・・・・。

バスに乗り込む時間が来た。
サンフランシスコ行きのバスは予想通り満員で、色々な人種が混在してバスに乗り込む。
英語の国なのに、バスの中で交わされている会話はスパニッシュであったり、中国語であったり、ドイツ語であったりと様々だけど、さすがに日本語はその中には無かった。
バスの運ちゃんは一言で言うとチャキチャキの江戸っ子の女性。
江戸っ子と言っても日本人ではなく、アメリカ人なのだが、威勢が良くベランメェ調の英語で話す豪傑だ。その運ちゃんがバスに乗り込んできたときは、その迫力に圧倒された。
このバスの中では私が大統領だ。私の指図に従わない奴は道にほうりだして置いていくよ!ってな感じで威勢良く説明するものだから、乗客も従わざるを得ない。
それまで、元気の良かった黒人のワルそうな風体の兄ちゃんさえもおとなしくなったのには驚いた。
それにしても、バスの旅は想像していた以上にとても快適とは言えないものであった。

バス自体は最新式の高速移動が出来るエンジンを積み、エアコンも働いているのだが、座席を後ろに倒すほどのスペースが無く、そこで寝るなんてことは至難の業であり、また、運転手の疲労を考えてのことか、2時間毎に何処かに止まってトイレ休憩を取るので、そのたびに目が覚めてしまう。
しかしながら、飛行機の移動が景色の変化に乏しくて味気ないと思い、列車の旅でも良かったのだけど、日本に居ながらチケットを買う方法を知らなかったと言うこともあり、結局バスを選んだ経緯がある。
まあ、アメリカでバスに乗ると言うことも一つの楽しみにしていた訳だから、そんなに不満を抱く訳にもいかない。自分で選択したわけですから・・・・・・・。
サクラメントでバスの乗り継ぎがあったのだけど、1台目のバスが定員オーバーのため、1時間後のバスを待たされる事になった。これはフリーチケットの影響で、良くあることなのだろうけど、待たされる方にとっては納得がいかないよね。サンフランシスコ行きは幸いにして沢山の便があるけど、便が少ないところへ行くときは半日待ちとか言うことも有り得る訳だ。
San Franciscoへは定刻1時間遅れの昼1時に到着した。



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